2003年2月6日
所沢市長
斎 藤 博 様
市民課 様
住基ネットを考える所沢市民の会
住民基本台帳ネットワークシステムについての質問
私たちは、昨年8月5日にスタートした住民基本台帳ネットワークシステム(以下住基ネット)について、数々の疑問と不安を持つ市民です。昨年7月、8月に市長宛に「質問状」を2回、及び、10月に「要望書」を提出させていただくなど、住基ネットについて、市民の立場からの様々な提言をしております。
2月2日(日)に新所沢コミュニティセンターにて行われた市民主催の所沢雑学大学において、市役所市民課の職員による「住基ネット」の出前講座に出席し、お話しをお伺いしました。その時の質疑応答や、時間の都合で質問できなかったいくつかの疑問点、不安点をあらためて、お伺いします。
お忙しい所恐縮ですが、以下の質問について懇切にお答え下さい。
1、住基ネットは市町村共同のシステムと総務省はいっていますが、共同のシステムならそれぞれの自治体が対等な関係であるインターネット的なシステムが必要であると私達は考えます。本人確認情報という名目で、総務省との関係において、どのような位置付けか疑問のある指定情報機関(地方自治情報センター)にすべての情報を集積するピラミッド型システムに懸念はないのでしょうか。
2、また、住基ネットにおいて、地方自治情報センターと所沢市の関係(契約、情報取得、問合せ、金銭の支払他)の形態について教えて下さい。さらに、他の業務についても同様な関係があるのであれば、主な業務について教えて下さい。
3、改正住民基本台帳法には、住基ネットに接続しなければならないという市町村への強制義務規定はありません。また、市町村の自治事務である住民基本台帳業務は、自治体の個人情報保護条例に基づき個人情報の取扱事務を届け、利用目的などの手続きもされております。地方自治法に担保された自主性、自立性の理念を基に、住基ネット接続の判断を行うならば、改正住民基本台帳法第30条の5@の個人情報の通知を行わない事も適法であると考えますがいかがでしょうか。
4、所沢市で住基ネットにアクセスできる人についてお聞きします。対象時点を、@現在と、AH15年8月の2次稼動以降のそれぞれについて、下記の項目ごとに教えて下さい。また、サーバー、端末ごとに違う場合と、利用業務の種類もお願いします。
(1)人数 (2)所属(・市管理職・市一般職含むオペレーター・業務委託先・その他に分けて)
(3)資格(4)個人情報保護の方法(市職員及び委託先)(5)万一故意・過失によって情報を漏らした場合の罰則(市職員及び委託先)や規定
5、都道府県、国レベルでの住基ネット利用(個人情報利用)の履歴を、私たち当事者個人が自分の分について開示請求出来るのでしょうか
@システム上可能なのか。
A開示請求出来る法的根拠と手続き方法を教えてください。
6、住基カードには、10年間の有効期限があります。
@この意味は、運転免許証のように更新があるということですか。その理由も教えてください。
A更新料、更新の通知案内を出すのか、更新の手続き(役所へ行くのか)、いっせいに大量の更新がある場合の対処や、それぞれのコスト、カードの廃棄コスト、廃棄方法なども考慮されているのでしょうか。
Bカードを紛失した場合は届ける必要があるのでしょうか。その場合、紛失したカードが悪用されないような手段はあるのでしょうか。カードを紛失した状態で、住基コードの変更は可能でしょうか。
7、住基カードが実現する電子自治体の説明として、オンライン申請に必要不可欠の電子証明書の格納媒体とありますが、このオンライン申請とは何か、具体例と方法を合わせて教えてください。
8、現在、既存住基システムには、行政内部で使う整理番号がありますが、この番号は他の業務において関連付けて使用をしているのでしょうか。その内容は公開されているのか、また個人情報保護条例に基づくものなのでしょうか。
9、住基コードも、他の業務において関連付けて使用をしているのでしょうか。その予定はあるのか。利用する場合、住民基本台帳法あるいは、個人情報保護条例に基づくものなのでしょうか。
10、制度面からの個人情報保護対策に、法律で規定された目的以外に本人確認情報を利用する事は禁止されているとあります。裏を返せば、法律で決めればいくらでも本人確認情報を利用できるということと解釈でき、その通り、利用事務が93から264に拡大されました。
@これは、制度面からは保護をされていないということで、市民の個人情報を守る必要のある市長としては、どのようにお考えになりますか。
A外部提供先の拡大は、個人情報保護審議会で審議する事項と考えますがいかがでしょうか。
Bまた、一部の人が持つ資格等の申請のために国の行政機関に、全国の市民のデータをつなぐ行為に公益性があるのか、かえって個人の権利利益を侵害する恐れがあるのではないかと考えますがいかがでしょうか。
11、同じく制度面からの個人情報保護対策に民間利用の禁止が挙げられておりますが、例えば貸金業者から、住民票コードの告知を求められ、市民から苦情の連絡が来た場合、その業者に対し、市はどのような対応を、どの部署がすることになりますか。
12、緊急時の対応計画に、セキュリティに問題が生じた場合、速やかに切断等の措置を取るとありますが、住基法上、切断の規定はありません。また、個人情報保護条例にもありません。逆に切断は法令違反になるのではないでしょうか。そもそも、住基ネットの離脱や選択制について、法令上根拠がないといっている市長に、切断という、法令にうたってない事ができるとは思いません。緊急時の対応計画という業務マニュアルではなく、住基法に切断の規定を定めることを求め、市の条例においても規定することが必要であると考えますがいかがでしょうか。
13、また、サーバーの数、操作端末の数、従事する職員の数が莫大な規模の全国ネットワークで、情報の漏洩した場所、人物、手段、漏洩規模等が、特定できるのかもわかりません。いったい、どのような基準で切断の判断をするのでしょうか。
14、国等の機関、都道府県、各市町村、全国センターで同等のセキュリティ対策が講じられるとありますが、それを確認する手段はなく、証明するものもなく、さらに、マスコミや日弁連のアンケートで、市町村の担当者がセキュリティ対策は充分とはいえないと答えるなどの現状を見ると、市民が不安に感じるのは当然と考えますが、それでもセキュリティは万全なのでしょうか。
15、情報漏洩があった場合の責任の主体について、・漏洩を行ったもの・その監督義務者・そのものに業務を委託していたものとあります。
@仮に、他の市町村や都道府県、国の行政機関で情報漏洩があった場合、市民からの苦情に対し(場合によっては訴訟もありえます)、市はどのような対応、援助をされるのでしょうか。
Aまた、漏洩に所沢市が関係していない場合、データを通知した所沢市には全く責任はないのでしょうか。
Bハッカーにより漏洩がされた場合の責任の主体は。
16、マスコミや日弁連によるアンケートによると、市民も、職員も、住基ネットに大変不安を持っている事実がわかっています。市町村によっては、市民アンケートや市民委員会などを設け、今後の住基ネット(特に2次稼動)への参加を議論しようとしている自治体もあります。所沢市でも2次稼動を前に、市民アンケートや市民委員会を行って、市民の意見を聞くことが必要であると考えますがいかがでしょうか。
17、昨年来の説明によると、住基カードは一枚1000円から1500円で、自治体ごとに金額を決め、カードを希望する市民が負担するとありました。最近の報道で、総務省はその金額を500円以内に押さえると報道がありました。この差額は誰がどのように負担するのでしょう。また、全国一律料金になるのでしょうか。市の予算に影響はあるのでしょうか。
18、住基ネットシステム開発委託料が平成13年約6800万円、平成14年約1600万円とお聞きしましたが、この開発委託先は、競争入札等によって決めているのか、また、金額の妥当性の判断はどのようにされているか、その財源と合わせて教えて下さい。また、平成15年度予算約900万円の内訳、財源を教えて下さい。
19、年間運用コスト約1800万円の内訳を機器の種類、数量とともに教えて下さい。2次稼動が始まると職員の事務量の増加、人員の増加がどの程度あり、その関連経費・人件費等も教えて下さい。またそれは年間運用コストに含まれているのでしょうか。
20、住基カードに対する、自治体の独自付加機能として、総務省より様々な利用案が出されております。
@例えば図書館カード機能を住基カードに付加した場合、いったいどのようなハード面、ソフト面の追加が起きるのでしょうか。また、千万円単位、億円単位のコストがかかるのでしょうか。住基カードは希望者のみの交付です。既存のシステムとの併用など非効率、無駄な部分が増えるのではないでしょうか。
Aさらに、付加機能を付ける場合、個人情報保護条例との関係で、あらたな利用目的の届出、外部提供や目的外利用等には該当しないのか、個人情報保護審議会での審議事項になるのか。
B一つのカ−ドに複数の部署が管理するデータを集積する場合、あらたに複雑なセキュリティの問題が生じるのではないでしょうか。
◎添付ファイルメールにてお送りいたしますので、前回同様、回答も添付ファイルメールにてお願いします。
以上
連絡先 住基ネットを考える所沢市民の会 代表 大和田 諭史