所市第1478号
平成14年8月23日
住基ネットを考える所沢市民の会 御中
所沢市長 斎藤 博
(公印省略)
住民基本台帳ネットワークシステムについての再質問について(回答)
標記の件につきまして、下記のとおり回答いたします。
記
質問1・・・杉並区が、1年半前に行ったように、市民に、広報などを通じて住基ネットに対するアンケートを行っていただくわけにはいきませんでしょうか。それによって、市民の声を聞いていただけませんでしょうか。
(回答)
住民基本台帳ネットワークシステムについては、住民基本台帳法で規定された制度でありますが、所沢市個人情報保護条例に基づき、所沢市情報公開・個人情報保護審議会に諮問を行い、答申をいただいております。
したがいまして、法で規定された制度への参加の是非について、今後アンケートを行うことは考えておりません。
質問2・・・第一回、第二回とも、市からの説明のあと、質疑応答があったとありますが、その内容、出席委員名も含めた、議事録を提出してください。条例によるこの審議会が所沢市の住基ネット加入に対する非常に大きな位置づけがなされたわけですから、当然開示する必要があると思います。
(回答)
所沢市情報公開・個人情報保護審議会第1回及び第2回の会議録につきましては、市政情報センターで閲覧することができ、自由に写し(有料)を取ることが出来ます。
質問3・・・市民の関心が高いとありますが、この委員は市民の声を充分聞いた上での判断なのでしょうか。審議会条例第3条には、意見を聞くこととされた事項を調査審議するとあります(これが審議会の存在意義です)。そもそも、住基ネットに対する広報は市民に全くされていないわけで、市民の声が聞けるのか非常に疑問でありますがいかがでしょうか。
(回答)
審議会は、所沢市個人情報保護条例の運用を適正に行って行くことを基本としております。
また、公募による市民の方と学識経験者によって構成されており、市民の皆様の声を反映していると考えます。
質問4・・・さらに、審議会が第1回5月28日、第2回6月26日に開かれたと聞いた時、平成13年かと思いましたら平成14年と聞き、私たちは耳を疑いました。住基ネットの始まる2ヶ月前です。住基ネットが決まったのは3年前、所沢市の個人情報保護条例が出来たのが平成13年3月です。条例が出来た段階で、真っ先に市民に住基ネットのデータ結合及び外部提供を周知する必要があるとともに、審議会で充分議論するのが当たり前ではないでしょうか。
よって、私たちは、先に上げた市民アンケートの結果をもとに、審議会のやり直しを要望しますがいかがでしょうか。
(回答)
審議会においては、慎重に審議された上で答申していただきましたので、再度審議会に諮問することは考えておりません。
質問5・・・この判断は誰がするのでしょうか。市長が出来るのですか。またどこに定めてあるのでしょうか。もし、市長が判断する場合、審議会に意見を聞くことになるのでしょうか。
また、現状難しいのであれば、杉並区の条例のように、積極的に市長が市民のプライバシーを守れるよう、所沢市においても、市長の判断で住基ネットの接続を停止できるよう条例の改正をするべきではないでしょうか。
(回答)
所沢市においては、「所沢市住民基本台帳ネットワークシステムセキュリティ規程」及び緊急時対応計画に基づき、コンピュータウィルスや不正行為等でネットワークのセキュリティが保てなくなった場合は、緊急措置として市長が直ちにネットワークへの接続停止を含めた対応を行います。
ここで、所沢市の個人情報保護条例第7条(利用及び提供の制限)、第8条(オンライン結合による提供)の内容について、お聞きします。
質問6・・・住基ネットによる、都道府県や国の行政機関に対する個人情報の提供は個人情報保護条例第7条(利用及び提供の制限)における外部提供に当たると考えますが、そこで第2項の外部提供における条件として
(1)本人の同意を得ているとき。(2)法令等に定めがあるとき。
(3)個人の生命、身体又は財産に対する危険を避けるため、緊急かつやむを得ないとき。
(4)前3号に定めるもののほか、実施機関が審議会の意見を聴いて必要があると認めたとき。
とありますが、住基ネットはどれに当たるのでしょうか。また、(1)の本人が同意しない時はどうなるのでしょうか。その場合の優先順位はありますか。また、これを判断するのは誰なのでしょうか。
さらに第3項で 実施機関は、前項の規定により目的外利用等をしたときは、次に掲げる事項を市長に届け出なければならない。
(1)目的外利用等をした個人情報取扱事務の名称(2)目的外利用等をした理由
(3)目的外利用等をした個人情報の記録の内容(4)前3号に定めるもののほか、規則で定める事項
とありますが、この場合の実施機関とはどこを指すのでしょう。仮に、国や都道府県の行政機関に住基ネットを通じて本人確認情報を提供した場合、その機関名、日時、内容、理由等を市長が把握できるということでしょうか。そして、それは当然、市民に開示することができると判断してよろしいのでしょうか。
(回答)
住基ネットによる個人情報の提供は、所沢市個人情報保護条例第7条第2項第2号に規定する法令等の定めに基づく外部提供にあたります。
目的外利用等は原則禁止とされていますが、第7条第2項各号のいずれかに該当する場合には例外的に目的外利用等をすることができると定められています。
実施機関とは、個人情報保護条例第2条第1項に定められた市の機関をいいます。住基ネットに係る個人情報の取扱いの場合は市長となります。
都道府県及び全国センターは、国等の機関に情報提供を行った場合、提供先や提供件数等について報告書を作成し、公表する義務があります。公表の方法は、全国センター及び都道府県事務所での閲覧の他、官報や県報で公告をおこなうため、内容については、当然市長が把握できるものと考えております。
なお、官報及び県報については、市政情報センターで閲覧することが出来ます。
質問7・・・住基ネットは第8条(オンライン結合による提供)に該当しますが、1項の実施機関とは、誰を指すのでしょうか。その者が公益上の必要があり、かつ、個人の権利利益を侵害するおそれがないと判断したと考えてよろしいのでしょうか。
また、第2項で、実施機関は、オンライン結合による個人情報の提供を新たに開始しようとするときは、あらかじめ、審議会の意見を聴かなければならないとありますが、これは法令は関係なく審議会の意見が絶対であると考えてよろしいのでしょうか。
(回答)
第8条の実施機関は、質問6の回答のとおりです。例外的にオンライン結合による個人情報の提供を行うことができるものです。
オンライン結合による個人情報の提供を新たに開始しようとするときは、法令等の定めがある場合でも、審議会が事前にオンライン結合による事務事業の概要について意見を述べる機会を確保しておくことは個人情報の保護にとって重要であり、審議会の意見を聴くこととしているものです。
質問8・・・第23条(自己に関する個人情報の訂正等の請求ができる者)3項より、何人も、実施機関が保有する自己に関する個人情報が第7条第1項又は第2項の規定によらないで目的外利用等をされていると認めるときは、当該実施機関に対し、当該目的外利用等の中止を請求することができる、とありますが、質問6とも重複しますが、本人の同意がない場合に目的外利用等の中止を請求できると考えてよろしいでしょうか。また、これは誰に対して行い、誰が判断するのでしょうか。
(回答)
個人情報保護条例第7条では、目的外利用等を原則禁止とし、例外的に第7条第2項各号のいずれかに該当するときは目的外利用等を認めています。第7条第2項各号のいずれにも該当しないで目的外利用等をされている事実がある場合は、第23条第3項の規定による目的外利用等の中止請求を実施機関に対して行うことができるものです。また、この請求に対して目的外利用等の中止をする旨あるいはしない旨の決定は実施機関が行います。
質問9・・・この点は、私たちの講演会の時も市民が大変不安に考えている部分でありました。ここでお願いしたいのは、全て国の言いなり、受身ではなく、市民の不安や考えを真正面からとらえ、積極的に国に対して意見具申する姿勢が必要ではないかと思いますがいかがでしょうか。
(回答)
今後も個人情報保護法制の整備については全国市長会等を通じて、国に要望を行うとともに、所沢市個人情報保護条例を適正に運用することに疑義が生じた場合には、国等に意見をあげて行くことも必要と考えます。
質問10・・・住基法は特別法ですが、その附則で「個人情報の保護に万全を期するため、速やかに所要の措置を講ずる」とある以上、単純に考えても、行政機関の保有する個人情報保護法の成立が必要であると考えます。また、それを根拠に住基ネットに参加しない自治体がある以上、同様に個人情報保護法の成立を待つのが筋と考えますがいかがでしょうか。
(回答)
附則第1条第1項に基づき政令により施行日が定められている以上、8月5日から住民基本台帳ネットワークシステムに参加すべきものと考えます。
埼玉県連合戸籍事務協議会を通して住民基本台帳ネットワークシステムにおけるセキュリティ確保に関する提案を行ったとあります。
質問11・・・埼玉県連合戸籍事務協議会とは、どのような団体でしょうか。戸籍のシステムと住基ネットは関係があるのでしょうか。また、その時の提案の議事録を提出してください。そして、重ね重ね、なんで市民に対しては提案しないのでしょうか。
(回答)
埼玉県連合戸籍事務協議会は、埼玉県内の市町村によって、戸籍事務及び住民基本台帳事務についての事務処理方法や問題点の協議検討を行います。
協議会の事務局は、他市が行っているため所沢市は協議会の議事録を所有しておりません。
なお、所沢市が協議会に提案した協議問題は、所沢市情報公開条例に基づく情報公開請求の対象になると考えます。
質問12・・・重複しますが、要望する以上、個人情報保護に関する法制が出来ない場合、住基ネット参加を延期するのが筋ではないでしょうか。
(回答)
附則第1条第1項に基づき政令により施行日が定められている以上、8月5日から住民基本台帳ネットワークシステムに参加すべきものと考えます。
もとより、個人情報保護に関する法制の早期整備により、責任体制の明確化及びプライバシー保護措置の万全を一層強固なものにすることは、必要であると考えています。
質問13・・・この費用は、純粋に市民からの税金からのものなのか、国からの補助によるものなのか、初期費用と運用コストにわけて教えて下さい。
また、市の予算から見ても、多大なコストの掛かる出費(特に運用管理費としても継続的に発生するもの)は、真っ先に市民に是非を問い、場合によっては無理な要求と拒否する姿勢こそ、市民の利益を考えた住民自治であると考えますがいかがでしょうか。
(回答)
初期費用及び運用コストとも地方交付税の算定基準の対象となっております。
質問14・・・平成13年度システム開発費 67,830千円(決算額)の内訳(機械、ソフト代、システム設計費、人件費など)、同じように、平成14年度システム開発費 16,000千円(予算額)の内訳を教えて下さい。
さらに、システム稼働後の年間コスト 約18,000千円(見込み)の内訳(機械リース代、人件費、保守点検など)についても教えて下さい。
また、上記費用には職員の増員分や外部委託分も入っているのでしょうか。
(回答)
費用の内訳については、所沢市情報公開条例に基づく請求があれば、公開が可能であると考えます。
質問15・・・現在住基ネットにつながるコンピュータは何台あるのでしょうか。各出張所ごとにあるのでしょうか、既存の住基システムとはまったく別なのでしょうか。
そのコンピュータを操作できる部署と職員数を、住基ネットと既存住基システムに分けて教えて下さい。
さらに、その職員の権限についてですが、窓口で依頼を受けるもの、コンピュータを操作するもの、移動情報などを入力するもの、それを検証、承認するもの、送信するもの、ログを監査するものなど、分かれているのでしょうか。これは、システム管理上非常に重要であると考えますが、職員のセキュリティ対策といっしょに教えて下さい。
コンピュータの画面のイメージを教えて欲しいのですが、名前や生年月日、住所などを入力すると、全国民の該当者の一覧がずらりと並ぶのでしょうか。その時、移動情報も画面で見れるのでしょうか。画面印刷、ディスクへの保存などもできるのですか。
自治体において国民の検索をするケースはどのような事務の場合でしょうか。
また、検索を行った場合のログが保存され市民が開示を請求することができるのでしょうか。それは、都道府県や国の行政機関、全国センターも同じですか。
平成15年8月より住民基本台帳カードの交付が開始された場合、カード発行機や読取機などあらたな機械が必要になるのか、それは何台くらい必要なのでしょうか。また、平成14年度の予算の中に、或いは、年間コストの中に入っているのでしょうか。
(回答)
住民基本台帳ネットワークシステムにつながる端末(以下CS端末という。)は、23台です。(各出張所含む)
CS端末を操作できる職員は、住基事務を行う職員に限られます。当市において、住基事務に関連する部署は、市民課(53名兼務者を含む)、出張所(51名)、情報統計課(住基担当2名)です。
なお、実際にCS端末の操作者として登録されるのは、セキュリティ研修に参加した者に限られます。
異動情報を入力するときは、最低2人以上の目を通して処理が行われるようにしております。ログの監査を行う職員は、異動の入力処理を行う職員から別個の体制で行うことになります。
セキュリティ対策としては、CS端末の操作を行う職員は、操作者用ICカードとパスワードを利用した認証を行い、住基ネットへの接続を行いますので、他の職員の名前を利用して不正な検索等は行えないようになっております。操作者用ICカードは、施錠して保管しております。
検索を行った場合の操作履歴の開示についてですが、所沢市が保有する個人情報については、所沢市個人情報保護条例に基づいた開示請求が行えるものと考えます。
都道府県及び全国センターは、国等の機関に情報提供を行った場合、提供先や提供件数等について報告書を作成し、公表する義務があります。公表の方法は、全国センター及び都道府県事務所での閲覧の他、官報や県報で公告をおこないます。
なお、報告書の内容には全国センターや都道府県が提供する個々の情報及び操作履歴については、含まれておりません。
2次稼動後、住民基本台帳カードの発行を開始するには、住民基本台帳カードの発行機が必要になります。発行機(2台分)の経費は、年間コストに含まれます。
なお、CS端末の具体的な操作方法等は、守秘義務の対象となっておりますので回答は省略させていただきます。
質問16・・・自治体側で大幅に事務処理が減る部署、事務内容は何があるのでしょうか。
(回答)
住民票の交付申請が減少することにともない、市民課窓口事務の事務量の削減が見込まれます。
質問17・・・住基カードを利用する市民と、そうでない市民とわかれ、事務処理が煩雑になるのではないでしょうか。
住基カードが身分証機能を持つ場合があるようですが、この場合の身分とは何で、それを証明するのが誰で、法的根拠は何でしょうか
メリットの一つに、転出・転入の特例がありますが、これは、住基カードの交付を受けていないと得られないメリットでしょうか。同じように、住基カードの交付を受けていない場合でも、住民票の広域交付は受けられるのでしょうか。
(回答)
住民基本台帳カードを発行するには、本人確認を行います。顔写真付の住民基本台帳カードを選択された場合は、住民基本台帳に記録されている氏名、生年月日、性別及び住所と顔写真を、所沢市が発行するカードの券面に記載することで、身分証明機能が可能になると考えます。
住民基本台帳カードの交付を受けている方のメリットは、転出・転入の特例を利用し、窓口に行くのが転入時の1回になることや(事前に郵送により転出届をする必要があります)、住民票の広域交付時等の本人確認が迅速に行えることです。
住民基本台帳カードの交付を受けていない方も、郵送による転出届を利用すれば、窓口に行くのは一回ですみます。また、運転免許証等で本人確認を行えれば住民票の広域交付の申請も行えます。
質問18・・・インターネットの画面で、住基コードとパスワードを入れて、申請や届出が、自宅ですべて完了してしまうということでしょうか。
(回答)
インターネットで、住民票コードとパスワードを入力する方法ではありません。
行政機関等への各種申請を行う際に、都道府県知事が発行する電子証明書により本人からの申請であることを確認します。(別紙参照)
質問19・・・これは、住基ネットがないと出来ないことでしょうか。全国センターの本人確認情報と関係はあるのでしょうか。
(回答)
全国の市町村を結ぶネットワークがない限り実現できない機能です。転入通知を送付するにあたっては、全国センターの本人確認情報は関係はありません。
質問20・・・その本人確認が住基ネットを通じて行なわれたかを本人が開示請求できるのでしょうか。
(回答)
住民基本台帳法には、全国センターは国等の機関に本人確認情報の提供を行った場合、提供先や提供件数等について報告書を作成し公表する義務が規定されていますが、個々の情報に関する履歴の開示についての規定はありません。
質問21・・・無料請求(公用の請求及び法で規定されたもの)分の主な官公署名と請求理由、件数を教えて下さい。これは住基ネットが始まった場合、なくなるのでしょうか。統計が無い場合もお調べいただけないでしょうか。
住基ネットによって住民票請求件数が大幅に減りコストが削減されるメリットを実証する上でも、上記の統計、及び、通常請求の場合も、第三者請求、他市町村からの請求など、詳細に分類し、公開する必要があると思いますがいかがでしょうか。
(回答)
官公署からの請求で主なものは、県税事務所(自動車税関係の通知未着)及び税務署(税関係の通知の未着)等がありますが、個別の分類については行っておりません。
なお、全国センター及び都道府県から本人確認情報が提供される分野は、資格の申請及び給付の申請に限定されますので、請求件数の減少が見込まれる住民票の請求は、本人からの請求(有料)に限られます。
質問22・・・近々、住民票コード通知が、世帯単位で届くと思いますが、すでに届いた市町村の中で、新聞によると、受取拒否や返送、直接自治体へ持参による返還などがされているとありますが、所沢市での対応方法について教えて下さい。
そして、住基コードを拒否する自由は市民にあるのでしょうか。法的根拠も含めて教えて下さい。
また、居住が確認できず配達できなかった場合の対応についても教えて下さい。
さらに、上記のケースの数字の公表は考えていますか。
(回答)
住民票コードのお知らせについて受け取り拒否等で返送された通知については、市役所で保管させていただきます。
住民票コードを拒否した市民の方の住民票であっても、住民票コードを記載するのは、市町村長の義務と考えます。(住民基本台帳法第7条第13号)
また、居住が確認できずに返送された通知は、当該者から異動の届出があるまで市役所で一定期間保管いたします。
現在とりまとめを行っている受け取り拒否の件数等については、公開してまいります。
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<補足> 「所沢市情報公開・個人情報保護審議会第1回及び第2回の会議録」 「所沢市住民基本台帳ネットワークシステムセキュリティ規程」 は市政情報センターにて写し取得(9/3)。 「緊急時対応計画」 「埼玉県連合戸籍事務協議会に提案した協議問題」 「平成13年度システム開発費 67,830千円(決算額)の内訳」 「平成14年度システム開発費 16,000千円(予算額)の内訳」 「システム稼働後の年間コスト 約18,000千円(見込み)の内訳」 は9/3情報公開請求後、9/11取得。 |