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A、住民基本台帳データ流出問題宇治市の控訴を棄却
 京都府宇治市の住民基本台帳データが流出した問題で、市議と市民3 人が「プライバシーを侵害された」として市に1 人当たり30 万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審。(2001年12月25 日、大阪高裁)
 裁判長は1 人につき1 万5000 円の慰謝料支払いを命じた1 審・京都地裁判決を支持し、市の控訴を棄却した。市は最高裁に上告する方針。
 判決によると、市の委託でデータ処理システムを開発していた大阪市北区のシステム開発会社のアルバイト従業員が98 年、個人情報をMO(光磁気ディスク)に複写して持ち出し、名簿業者に販売した。
当方の見解と意見
 宇治市人口に匹敵する住基データ約22万人分漏洩事件。外部委託業者の関係者が犯人。光磁気ディスクにコピーして持ち出し、数十万円で名簿業者に売却。持ち出したのがだれか当初わからず。犯人を窃盗や業務上横領で捕まえることもできず。
 1人1万5千円、3人で4万5千円。それだけを見ればわずかな額だが、データ約22万人で考えれば30億円を超える。財政的に破綻する金額にもなる。宇治市とすれば単にメンテナンスのためにデータを預けただけだが、非常に重い責任が認められた。

 ⇒ 住基ネットでは同時多発的に発生する危険性も考えられる。
 ⇒ 一方、誰が行ったか特定できず、自治体だけに責任が来る。
B、住基ネット利用の大幅拡大などを盛り込んだ電子政府関連3法案
 住基ネット利用の大幅拡大などを盛り込んだ電子政府関連3法案が、参院総務委員会で11月21日、可決。住基ネットの稼働後わずか3カ月でなし崩し的な利用拡大を認めてしまった。11月14日に趣旨説明があり、19日に実質審議入りしたばかり。法案に反対の声を押し切る形で、参考人質疑や公聴会の開催も行わないままスピード採決。
 電子政府関連3法案は、行政手続のオンライン化を図るための2法案と、地方自治体が住基ネットを活用してインターネットを利用した電子認証サービスを行うための法案の計3本で構成されている。行政手続きオンライン化2法案は、住基ネットの利用事務を現行の93事務に171事務を追加する改正案。
当方の見解と意見
 住基法の改正ではなく、IT推進関係の法律に利用事務拡大を紛れ込ませた姑息な手段。所沢市の6月の審議会でもこの問題に不快感を示す委員あり。これも自治体からの要望と総務省はいうのでしょうか。
 追加された事務の中には、住民票とは関係ないものあり、ほとんど使わないものあり、民間団体に委託している事務あり。それぞれに住基ネット端末を設置するのでしょうか。操作職員も増える一方。
 ⇒ 自治体としては黙って見ているだけですか?
C、住基ネットの過剰な検索機能
 「情報検索」は、かな氏名、生年月日、性別、氏名、住所を検索条件として入力し、一億二千万人の国民の中から条件に合致したもの選ぶ(50件まで表示)。前方一致検索(あいまい検索)が可能。「生年月日」では、「月」には月以外に春・夏・秋・冬・不明を、「日」には日以外に上旬・中旬・下旬・不明を条件として入力する。前方一致検索を使えば、何回のトライで確定可能。珍しい氏名の人なら、たとえ読み方がわからなくても、年齢さえわかれば、一発でヒット可能。
 あいまいな情報から人探しをするには、もってこいの検索システム。
当方の見解と意見
 既存住基の場合、貸金業者などからの住民票の請求で、名前や住所(いつの時点かも)が不明確な場合が多く。あいまい検索は有効であると言える。
 しかし、住基ネットで、あいまいな情報から人探しをする必要がある政府機関はどこでしょうか?
 このような過剰な検索機能は、国民本人の知らないうちに個人情報を取得する目的で用意されたとしか考えられず、国民監視機能としか考えられない。
 そして、この過剰な検索機能を実現するために、区市町村に管理責任のある住民の個人データを、県や国に渡してしまった。もし、検索条件として完全な住所の入力を必須としていれば、個人データを市町村のサーバーの外に出す必要はないはず。
 また、この過剰な検索機能のために、クラッキングの知識のない者(自治体職員・下請作業員・不正侵入者)でも、いとも簡単に目当ての個人データを引きだすことができるようになった。
  この過剰な検索機能の危険性に対する、法律的な予防策はとられていない。
 ⇒ この過剰な機能に、鳥肌が立ったという職員が多数いるようです。