Yokohama Now!
住基ネットに「不参加」を!
横浜市民の会

2006年7月3日

横浜市長
中田 宏 様

住基ネットに「不参加」を! 横浜市民の会


住基ネット「不参加者」送信に対する抗議並びに申し入れ

私たちは住基ネットに全員参加すると判断された理由に納得ができず、6月23日付けで住基ネット「不参加者」送信に対する申し入れを行いましたが、7月3日、本日から送信を開始することを貴職は一切変更しませんでした。この間私たちは横浜市本人確認情報等保護審議会の出した答申に対する詳細な批判を提出したり、新たに判明した年金事務への住基ネット利用に対する貴職の解釈の誤りをもって再考を促すなどいくつかの提言を行ってきました。ところが、貴職はそうした私たちの提言を一顧だにすることなく、本日から送信を開始しました。満腔の怒りをこめて送信開始に対して抗議します。「横浜方式」を導入した際に市民の判断を問うた姿勢とは相容れない「市民無視」の自治体運営だと言わざるをえません。  再度、住基ネット「不参加市民」データの送信を延期することを要請いたします。  なお、6月30日にいただいた回答を読んでもいまだに納得のできない点が多々存在します。以下に質問しますので、ご回答ください。なお、この質問並びに申し入れに対する回答はできる限り本日の会合の場で行ってください。その回答内容を踏まえて、文書回答は7月20日までにお願いします。
  1. 以前、審議会答申批判を提出し、貴職にそれに対する再批判を求めましたが、回答がなされていません。なぜその回答を行わないのですか。

  2. 貴職は審議会が「住基ネットは総合的に安全である」という答申を出したので、それを根拠として全員参加を決定したと私たちに説明しましたが、上記1がなされていないので、私たちは納得することができません。少なくとも早急に以下の3点についてはお答えください。

    1. 住基ネットは全国すべての自治体をネットワークするシステムです。かりに横浜市のセキュリティ対策が万全であったとしても、財政力が乏しく、セキュリティ対策が不十分な小さな自治体が多々あることが報告されています。そこから横浜市民のデータが漏えいする危険性はありますが、それをどのようにして防ぐのか、具体的に説明してください。

    2. 審議会においては年金事務等今後利用が拡大していくであろう住基ネットについて、その利用範囲の拡大に伴う安全性の議論がなされていません。特に年金事務への住基ネットの利用の際には、住民票コードが各市民の年金データに付されることとなり、住民票コードから年金情報を引き出すことのできる技術的素地を与えることとなり、漏えいや本人が納得していない目的外利用の危険性も存在します。
      この点はいかがですか。

    3. 市民局区政支援部窓口サービス課システム担当花園課長は昨年10月27日に行われた住基ネット訴訟の証人として、「現在の段階では、まだ安全性は総合的に確認できていないということです。」と証言しています。それから半年しか経過していませんが、その間に「住基ネットの総合的安全性が確認できた」という結論に至る根拠は何ですか。

  3. 国民年金・厚生年金事務への住基ネットの利用問題については、貴職は総務省の説明を丸呑みし、解釈が誤っていたことを市議会において認めました。6月30日付けの回答では、「〜審議会への諮問の一つのきっかけではありますが」と表現されていますが、きっかけとなった事柄の解釈が誤っていたのだとすれば、元に戻って検討しなおすのが筋ではないですか。ここには「横浜方式」をめぐる国からの圧力等が存在していたのではないかという疑念を抱かざるをえません。なぜ所管官庁である社会保険庁への問い合わせをすぐに行い、正しい理解を行うことができなかったのですか。私たち市民の多くが年金事務問題の経緯について感じている疑念を晴らすためにも、真相究明を要求します。

  4. 6月30日付け回答では、「制度上においても、利用停止請求書が提出されたことをもって、請求された保有個人情報の利用を停止するというものではありません」としているが、

    1. 利用停止請求の結果も出されていないのに送信してしまうことは、送信による不参加を希望している市民に対する権利侵害を引き起こす危険性が高いと考えられますが、いかがですか。

    2. 利用停止請求が認められず、私たちが不服申立を行った結果、利用停止が「妥当である」という結論を審査会が出した場合は、送信をしないことになることを確認してください。

  5. 杉並区は「横浜方式」の是非を巡って東京都・国と裁判を行っています。

    1. 横浜市が「横浜方式」をやめることで杉並区は裁判上多大な不利益を被ることになると考えられますが、そのことをいかがお考えですか。

    2. 杉並区訴訟の一審判決において「横浜方式は違法である」という内容が盛り込まれましたが、「横浜方式」は現在でも合法であるとお考えですか。

    3. 杉並区訴訟において横浜市は「横浜方式」の合法性について主張する機会を与えられましたか。

    4. 一審判決後、この判断に何らかの形で反論していますか。今後反論する用意はありますか。もし反論しないとすればそれはなぜですか。

    5. また、いまだに福島県矢祭町、国立市は住基ネットに参加していませんが、そのことをいかがお考えですか。

  6. 貴職は新聞折込、広報誌への掲載、ラジオ・テレビなどの広報等をもって市民に周知したと解釈しているようですが、今回の事態について全く知らない市民がたくさんいます。特に「不参加」市民には最低でもはがき、封書等で個別に了解を求めることなくして市民への周知が果たされたとは到底言えません。そのことについてどうお考えですか。

  7. 貴職は「横浜方式」導入時に「説明責任が果たせない」ことをその理由としてあげていました。今回、貴職は「横浜方式」を廃止するにあたって、その合理的根拠の説明責任を審議会に転嫁し、貴職自身の市民に対する「説明責任」を放棄しているのではないですか。これは自治体と市民との関係において致命的なことであると私たちは考えます。再度市民に対する「説明責任」を全うされるよう要請いたします。