11月11日は反住基ネットの日
国会集会 報告
&新橋駅前街頭アピール・署名集め

 

国会請願署名の本格スタートに、参加者80人
立ち席だったみなさん、ゴメンナサイ

11・11 国会集会 ●11ケタの番号にちなんで私たちが決めた「反住基ネットの日」である11月11日には、全国各地でさまざまな取り組みが行われました。そして東京では、住基ネットと自己情報コントロール権を求める国会集会と、新橋駅頭での街頭アピール・署名行動が行われました。

地域でできることを、がんがんやろう

マッド・アマノさん マッド・アマノさん(署名呼びかけ人)
●まずはじめに、私たちが現在行っている国会請願署名の呼びかけ人のおひとりである、パロディストのマッド・アマノさんからのアピール。アマノさんは居住している北区に対し「コード付与への異議申し立て」を行いこれが却下され、東京都に対して審査請求を準備しています。
 アマノさんは、「9・11」以降の世界情勢の中、「反テロ」を口実とした世界中の監視体制がうごめいていること、日本における住基ネットもその一環だと言えることを訴え、「地域でできることとして、申立をがんがんやろう。『じゃぁこの先どうなるの?』という見通しの不透明さもあるが、ともにがんばりたい」と呼びかけました。

個人情報保護法案も住基ネットも、双方ともそれぞれの理由でつぶさなければならない

宮本岳志さん 宮本岳志さん(日本共産党・参議院)
●続いて、日本共産党の宮本岳志参議院議員が発言。先日、25分という限られた時間ながら、片山総務大臣と直接対決した宮本さんですが、「住民票取得や引越しなどの手続きを便利にするために、本当に住基ネットが不可欠なのか?」との質問に対し、片山総務大臣は「そのためだけには住基ネットは不要だ」と本音を答弁したとのこと。電子政府だ電子認証だなどといいながら国民情報を集積するのが狙いであり、断じて許されない、と訴えました。
 そしてセキュリティ問題に触れ、(1)VPNを利用したネットにはセキュリティ上の限界も多いこと(2)さらにもしデータが漏れた場合その責任は国ではなく回線を提供した通信事業者に転嫁されてしまうこと(3)端末を操作できる職員は全国に5万人もおり、そのすべての人がミスなく業務をこなすことは困難であること、などの具体的問題点を指摘しました。片山総務大臣はこれらの指摘に対し、「そんなおどろおどろしいことを言うな」などとまったくの没論理な答弁に終始したそうです。そして、個人情報保護法案は本来住基ネットとは関係なく、双方ともそれぞれの理由でつぶさなければならないことを力強く訴えました。

「参加を前提とした一時的不参加」ではなく、「恒久的不参加の権利」を!

宮崎俊郎さん 宮崎俊郎さん(住基ネットに「不参加」を! 横浜市民の会)
●次は地域からの報告として、私たちの参加団体である横浜市民の会から宮崎俊郎さんが発言。横浜の84万人・4人に1人が積極的拒否表明という巨大なうねりにかかわらず、中田横浜市長はさっそく片山総務大臣と面会し「住基ネットは全員参加が前提のシステムである」ことを双方で確認したことなどについて、これが横浜市長・横浜方式の限界である、という議論は当然あるが、しかしこれによって横浜市民の大きな意思表示がなされたこと、そして横浜市民が真に自らの問題として住基ネットについて主体的に考えるきっかけとなったことは「非常に大きな意義だった」と総括しました。
 そして今後は、「参加を前提とした一時的不参加」ではなく、「恒久的不参加の権利」を認めさせること、さらに住基ネットそのものの廃止までつきつめるため、横浜市民の会は今後も活動することを宣言し、全国の各自治体でうねりを起こしていこう、と提案しました。

住基ネットは、10代・20代の若い人たちをがんじがらめにしていくもの

北川れん子さん 北川れん子さん(衆議院・社会民主党)
●次は社会民主党の北川れん子衆議院議員からの発言です。かねてから精力的に住基ネットや個人情報保護法案に取り組んできた北川さんは、住基ネットのメインターゲットは10代・20代の若い人たちであり、これから時間をかけてこれ以降の世代をがんじがらめにしていくものなのだ、と力強く訴えました。

「三多摩議員ネット」から

吉田千佳子さん ●続いて、再び地域での取り組みの紹介として、行政単位の枠を超えて住基ネットに反対している「三多摩議員ネット」から、多摩市議の吉田千佳子さん、日野市議の名取みさこさんからの報告です。

日野市民10000人アンケート・プロジェクト

名取みさこさん 名取みさこさん(東京・日野市議会議員)
●名取みさこさんは、「『住基ネットの中止を求める日野市民の会』を立ち上げ、みんなでこの問題に取り組んでいる」と報告。日野市長と交渉の席を持ったものの市長は「いやなら引っ越せばよい」などと大暴言を吐き、これに抗議されるや「なら交渉は打ち切り!いやなら私を4年後に落選させればよい」などと完全に居直っているという残念な状況があるものの、それを逆手に取り、10000人アンケートを実施するに至った経緯をユーモアを交えながら紹介しました。駅頭で実施した「YES・NO」形式の投票では、10人対296人という圧倒的大差で住基ネットは拒絶されたそうですが、これに対しても市長は「設問が悪い」などと難癖をつけ、「市として市民に早急にアンケートを実施せよ」との要求もすべて拒否されたため、「ならば自力で」ということでこのプロジェクトをはじめたそうです。

韓国・台湾・そして日本

●ここで国外に視点を向けた報告です。まず司会から、フィリピン(「違憲である」とされ断念されていたIDカード導入が再び画策されてきた)や台湾(IDカード導入をやめさせた)の状況を簡単に報告。そして朝鮮研究者の板垣竜太さんから、韓国の状況報告がありました。

日韓共同ワークショップで提案された「第3世代のプライバシー:反監視権」

板垣竜太さん 板垣竜太さん(朝鮮研究者)
●韓国ではこの11月から、「単一窓口としての電子政府」が稼動、約400の行政サービスがネットを通じて受けられる、との触れ込みで、そのために住民登録証の番号が必要だ、とされていますが、しかし政府は以前からこれらのデータベース化・リンク化は進められており、改めて番号を使う理由になっていないことが紹介されました。
 そしてまた、11月9日ソウル市で行われた日韓共同のワークショップにおいては、プライバシー概念を3段階に分ける、という提唱がイ・ウヌ弁護士から提起されたことが紹介されました。これは、「私生活を覗かれない権利」としてのプライバシーを第1世代、自己情報コントロール権を認める段階を第2世代とするならば、これからの第3世代プライバシーとは「反監視権」である、との提起です。反監視権には、個人だけでなく団体への監視も等しく拒絶されること、また行政機関が何らかの監視機能を持つシステムを稼動させる場合、その企画段階から、市民が「監視機能への監視」を行えるようにすることなどが含まれています。大変画期的な提起であると同時に、日本では、総務省はこの「第2世代」すら認めていないという恥ずかしい状況を感じざるを得ません。
*日韓共同ワークショップの報告・資料 →
*ワークショップでのイ・ヌウ氏の提起「情報化社会における国家の国民統制および監視と対応の方策」(日本語要約)→

●これを受けて司会からは、「どの国でも、個人情報に関して行政機関がやってくることは似ていて、その対抗策も似ている。そして国同士はそのノウハウを交換しているが、対抗運動側は断絶されてしまっている。これは市民の側の弱さに他ならず、これを克服する取り組みを進めていきたい」との提起がありました。

大阪市職労から10人が参加

沓沢和夫さん 沓沢和夫さん(大阪市職労)
●今回の集会は、私たちの国会請願署名の取り組みの報告の場でもあります。この日はるばる大阪からかけつけ、8000人分の署名を私たちに預けられた大阪市職労から沓沢和夫さんが発言。「絶対に来年8月の2次稼動を止める。じわっとした運動を広げていこう。そして来年、全国の仲間と祝杯を挙げよう!」との力強い提起がなされました。

国会で反対してるなら地域でも反対しなきゃ

河村たかしさん 河村たかしさん(民主党・衆議院)
●そして、住基ネットの問題点にいち早く注目し取り組んできた、民主党の河村たかし衆議院議員からは辛口の檄が。「4野党は国会で反対で結束してるのはいいが、国会で反対してるなら地域でも反対しなきゃウソだ。民主党地方議員の中には、『第1党だから…』というわけのわからない理由で及び腰になっている人もいる。こういう議員を動かすためにも、ぜひみなさんの声をぶつけてください」。私たちの声を、丹念に、地方議員にぶつけていく必要性を改めて感じました。
 また河村さんは、片山総務大臣が選択性を容認するような姿勢を見せていることにも触れ、個人的見解として「選択性に意味なんかない。なぜなら、選択性にしたら住基ネットの官僚にとっての意義がなくなるからだ。選択性ならよいだろう、などとしているのは、ベースキャンプを作られてしまうようなものだ」とも訴えました。住基ネットについて完全反対派として活動している河村さんならではです。

個人情報保護法案・人権擁護法案・住基ネットは、それぞれを廃案・廃止に追い込む

福島瑞穂さん 福島瑞穂さん(社会民主党幹事長)
●最後に、社会民主党の福島瑞穂幹事長からの発言です。今、人権擁護法案が審議入りしてしまっているがこれはもちろん「政府案への修正は一切なし、廃案のみ」という姿勢で進めていく、しかし、本来、個人情報保護法案や人権擁護法案は住基ネットとは直接関係がなく、あくまでもそれぞれを廃案・廃止に追い込んでいく覚悟だ、とアピール、さらに先の河村さんの檄に関連させて、現在、地方議会で何ができるのかをさまざまな角度から研究し、さまざまな闘いを組んでいく決意であることが表明されました。

11・11 新橋駅頭アピール&署名行動 住基ネット廃止はこれからが本番
地域でのアピール・署名をよろしく!

●立ち見の方も多数となった国会集会の後、私たちは、JR新橋駅西口広場に移動し、街頭アピール・署名集めを行いました。寒空の中、自ら署名を求める人、マイクの声にじっと聞き入る人などが多く、関心の高さを感じ、そしてこれを住基ネット廃止へとつなげられる手ごたえが大きく感じられました。
 住基ネット廃止をめざし、自己情報コントロール権を求める行動はこれからが本番です。地域からどんどん取り組んでいこうではありませんか。(文責:よねざわいずみ)

*なお、国会請願署名の第1次国会提出は「通常国会冒頭」と、集会で報告されました。
 2次、3次提出も予定していますので、よろしく!

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