審査請求書


東京都知事  石原 慎太郎 殿

住基ネット接続及び住民票コード付定に対する審査請求書


 行政不服審査法第5条及び住民基本台帳法(以下「住基法」という)第31条の3の規定に基づき、東京都西東京市長の行った処分について違法・不当であるため、審査請求を行う。
一 審査請求人の氏名及び年齢並びに住所
 共同審査請求人は、別表1記載の通り。ただし、行政不服審査法第11条の規定に基づき、「七 総代の氏名及び住所」に記する3人を総代とする。

二 審査請求に係る処分
1 住基法第5条、第7条第13号、第30条の2及び付則第3条に基づく、審査請求人への住民票コードの付定及び住民基本台帳への記載処分
2 住基法第30条の5に基づく、審査請求人の本人確認情報の東京都知事への通知(以下「住基ネット接続」という)に係る全ての処分

三 審査請求に係る処分のあったことを知った年月日
2002年8月5日

四 審査請求の趣旨及び理由
 1 趣旨
(1) 審査請求人への住民票コードの付定と住民基本台帳への審査請求人の住民票コード記載処分の取り消しを求めます。
(2) 審査請求人の住民票の記載に係る本人確認情報の東京都知事への通知を取り消し、処分前の状態に回復することを求めます。
 2 理由
(1) 行政機関が私達に住民票コードを付け住民票コードを住民基本台帳に記載することは、国が私たちを統一的に管理する手段を用意するもので、国家による国民への管理強化につながり、憲法前文で謳われている平和的生存権を侵します。私達一人一人の同意もなくこれらの行政行為を行うことは、憲法で保障された人格権を侵し、基本的人権を侵害するものです。
(2) 国は、私達を「個人として尊重」すべきであり、私達の同意のない住基ネットへの接続は、プライバシーの権利と自己情報のコントロール権を侵すもので、憲法に保障された個人の尊厳と幸福追求権を侵害するものです。
(3) 住基ネットは、住基法附則1条1項に基づき、2002年8月5日に稼働しましたが、施行にあたって政府は、同条2項の「個人情報保護に万全を期するための所要の措置を講ずる」という要件を満たす必要がありましたが、個人情報保護措置は何もなされませんでした。よって、住基ネット稼働自体が違法です。
西東京市議会に於いては6月24日に「住基ネットの8月稼働延期を求める意見書」が決議され関係大臣に送付されております。市議会も住基ネットの危険性を訴えていたのです。
(4) 西東京市長が、国の個人情報保護体制が不十分で私達の個人情報が漏洩する恐れがあるにもかかわらず、私達の個人情報を東京都へ送り、全国サーバーである地方自治情報センターに送ったことは、住基法第36条の2に定められた「安全確保義務」に違反します。
(5) 住基ネット稼働が違法であるにもかかわらず住基ネットに接続したため、私達の個人情報が安全に守られない状態になっていることは、西東京市個人情報保護条例にも違反します。
以上の理由により、本件処分は違憲・違法ですから、処分の取り消しと原状回復を求めます。

五 処分庁の教示の有無及びその内容
 原処分につき処分庁(東京都西東京市長)による教示は受けていない。異議申立てへの決定につき、「この決定に不服のあるときは、この決定のあったことを知った日の翌日から起算して30日以内に、東京都知事に対して審査請求をすることができる」との教示があった。

六 審査請求の年月日
 2003年3月24日  
 本件異議申立てに対する決定は2003年2月17日付けであるが、決定書が申立て人総代の一人に送付され、決定を知ったのは2月19日であった。よって請求期間末日は3月21日となるが、民事訴訟法第95条第3項の規定により、24日が審査請求期間末日となる。

七 総代の氏名及び住所並びに押印
   東京都西東京市○○○          柳田 由紀子
   東京都西東京市○○○          若林 京子
   東京都西東京市○○○          神島 由紀子

八 口頭による意見の陳述の申立て
 行政不服審査法第25条第1項の規定に基づき、審査請求人が口頭で意見を述べる機会を申し立てる。また、同条第2項の規定に基づき、審査請求人は補佐人とともに出頭することを求める。

九 執行停止の申立て
  住基ネットは一度情報が漏洩すると原状回復は難しく、回復の困難な損害が生じる。よって、行政不服審査法第34条第2項及び第4項の規定に基づき、当該処分の即時執行停止を求める。
                                    以 上