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 東京都/ 世田谷区/ セキュリティ問題・プライバシー保護
 20021124-31

02年11月21日

セキュリティ問題とプライバシー保護で専門家が市民向け講演

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◆11月21日、東京・世田谷区でコンピューター・セキュリティ問題の専門家タカマ・ゴースケさん(社会的責任を考えるコンピューター専門家の会日本支部メンバー)が「セキュリティとプライバシーから住基ネットを考える」講演を行い、「住基ネット」のセキュリティ対策と個人情報保護の考え方は、1980年代に形成された「大型コンピューター・中央集中型ネットワーク」時代のものであり、政府はその後の技術発展に対応して質的に転換されてきた最新のセキュリティ技術・プライバシー保護技術を理解していないと批判しました。

 講演会は「『国民層背番号制=住基ネット』に反対する世田谷の会」主催。講師のタカマさんはコンピュータ技術・セキュリティ問題を専門とするコンサルタント・ジャーナリスト。ともすれば専門家の間で閉じてしまいがちな技術に踏み込んだ話題を、市民向けにわかりやすく講演して、好評でした。
 特に、現在のネットワーク技術・システム技術を前提として広く世界で採用されている考え方を紹介して、「セキュリティの視点からはシステムのオーナー(所有者・管理者)が責任主体」であるが「プライバシーの視点からはデータ主体者が責任主体」であるとする、「セキュリティとプライバシー」の主体責任をはっきりと分離する必要を強調した視点に、参加者の注目が集まっていました。

 タカマさんの講演内容は多岐にわたるものですが、以下にその一部を断片的に紹介させていただきます。

●住基ネットは、改正住民基本台帳法が成立した数年前に設計されたもので、急速に発展しているネットワーク技術から見ると「すでに時代遅れ」であり、3〜4年で「大幅なシステムの入れ替えが必須」である。従って、電子政府の推進をあせらずに、技術発展の状況をきちんと研究した上で最新セキュリティ技術/プライバシー保護技術を取り入れたネットワーク/システムを導入するべきであること。

●総務省などはセキュリティを守るためと称して厳重な「秘密主義」をとっているが、「確実なセキュリティ技術は、技術を公開することによって攻撃を受けることがない技術」であり、政府は住基ネットや総合行政ネットワークなどについての「情報公開」を積極的に行うべきであること。

●総務省は、「個人情報保護法案」は「OECD 8原則をふまえているので十分だ」と主張しているが、この「8原則」は「大型コンピューター・中央集中型ネットワーク」が使われていた80年代初期に、これらの技術から起きる問題を解決するために作られたもので、分散型ネットワークが発達し高性能コンピューターが無数にネットワークにつながれている現在の環境で起きている問題には対応できない。
 ヨーロッパでは95年に、新しい技術に対応するため「EUデータ保護指令」が制定されており、またアメリカでも現在の技術水準に対応した規定がたくさんの法律の中に書かれているが、総務省はこうした事実を不勉強で知らないでいるか、あるいは無視している。

●ネットワーク上での個人認証については、「アイデンティティと結合された仮名性」を確保する技術がすでに存在しており、「住民票コード」のようなものは技術的には必要がないこと。
 
◆こうした、技術領域に踏み込んだわかりやすい市民向け講演は数が少ないので、今回の講演会の成果を主催者が整理・公開することが期待されます。

 『国民総背番号制=住基ネット』に反対する世田谷の会の連絡先:
   jijibaba@s2.ocv.ne.jp
(N)